水田:形を変える大きなミドリムシ
水田から採取後、湛水4日後撮影。
最初に見たときは、中心が赤茶色の大きな緑の丸い不思議な生き物と思ったが、長い時間観察していると、その形を変えてミドリムシの仲間だと分かった。
さらに時間をかけてみていくと、また最初に見つけたときと同じ球形に戻ってしまった。
今回、一時間以上、観察したわけだが長く観察しないと分からないものもある。
月井雄二先生(法政大)のコメント
これは赤い色素を持つミドリムシ(Euglena)が、一時的に丸まった状態からもとの紡錘形の形に復帰する過程を写した動画です。ミドリムシは種類が多い上、最近は分類が激しく変更されていますので、種を同定するのはかなり難しいです。
http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....
種を同定するには、葉緑体の形、細胞表層の様子、細胞体が変形するかしないか、パラミロン粒の形&数などを調べる必要があります。
この動画の細胞は、リボン状の葉緑体が中心から放射状に広がっているように見えます。
また、サイズが200μm近くある点からすると、Euglena schmitzii の可能性もありますが、細胞全体の輪郭が異なる(やや丸みがある)ことや、なによりこれまで私が撮影したE. schmitziiには赤い色素がなかったことなど違いもあります。
残念ながら、この動画からわかるのはここまでです。
採取日:2006/11/17
採取場所:鹿島台水田 Google Map