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アオミドロ:巨大な藻類

全長が非常に長いアオミドロ、個々の細胞内にらせん状に繋がったの葉緑体が見られる。

タイムラプスで見ると細胞内顆粒が盛んに動いている。


月井雄二先生(法政大)のコメント
アオミドロは,細胞径,細胞内にあるリボン状葉緑体の本数(1〜),各々が細胞内で何回転するか,細胞隔壁の状態(平坦か,襞状か),および,接合時の様子(接合管のでき方,接合子の外形,表層の様子)などで種を同定しますが,これまでにたくさんの種が知られています。

動画に写っているのは,細胞径が約120μm(動画のスケールを参照),隔壁は平坦,葉緑体は1本で細胞内でおよそ4回転しています。以上の条件で「日本淡水藻図鑑」(広瀬・山岸編,内田老鶴圃,pp.933, 1977)を調べてみましたが,合致するものはありませんでした。細胞径が100μmを越える場合は,ほとんどが葉緑体が複数本あります。多くは4本以上。

もしかすると,この動画に示してあるスケールが間違っているのではないでしょうか?細胞径がもっと短ければ合致する種が色々いそうです。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

#私が撮影したアオミドロも,細胞径が100μmを超えるものは,すべて複数本の葉緑体がありました。

採取日:2009/05/28

採取場所:広瀬川B  Google Map

ガラス細工のようなアオミドロ

水田から採取したアオミドロ。透明な管にリボン状を巻きつけたような構造。動きが少ないので撮影しやすい。


月井雄二先生(法政大)のコメント
これはアオミドロ(Spirogyra)です。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

動画からは,細胞の幅が50〜60μmで,1本の帯状(リボン状)の葉緑体が細胞内で5.5回転しているのがわかります。これなら種まで同定できそうですが,アオミドロ属の分類は,接合時の様々な特徴(接合管のでき方,接合子の形,表面の様子など)で行うので,残念ながらこれだけでは種の同定はできません。このタイプのアオミドロはよく見かけるので,私も何度か撮影していますが,未だに種の同定ができていません。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

採取日:2006/07/18

採取場所:鹿島台水田  Google Map

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