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分裂して長くなるシヌラ

画 面中央の大きな粒子表面は、どうやらシヌラをはじめ沢山の原生動物の豊富な餌場であるようだ。鞭毛藻群体シヌラも次々ここを訪れる。中には粒子に張り付い ているうちに一個一個の鞭毛虫が分裂を繰り返し、画面のようにとても長くなるシヌラも見られる。この長いシヌラと粒子の間に潜り込んで、他の鞭毛虫たちも 捕食に余念がない。


月井雄二先生(法政大)のコメント
コメントでは,「粒子に張り付いているうちに,一個一個の鞭毛虫が分裂を繰り返し」 とありますが,実際にそのような様子を観察したのでしょうか? この動画を見るかぎりでは細胞分裂をしているものは見当たりません。

普通,細胞分裂は早くても30分程度,遅いものになると数時間かけて完了します。なのでこの動画の継続時間では,分裂の途中のものがわずかに見える程度のはずですが,それらしいものも見つかりません。

また,前段に「大きな粒子表面は・・・沢山の原生動物の豊富な餌場であるようだ」とあり,最後には「他の鞭毛虫たちも捕食に余念がない。」と書かれていますが,そのような証拠はないと思います。たしかに色々な小型の原生生物がこの粒子にぶつかっていますが,これはたんにぶつかっているだけで,バクテリアを捕食しているのではありません。

小型の原生生物の多くは,光合成をするか,あるいは,ミドリムシなどと同様,細胞表面から周囲にある可溶性の栄養分を吸収して生育する浸透栄養(osmotrophy)で生きています。

動画の後半は倍率が上がっていますが,この程度の倍率であれば,バクテリアがいれば小さな点として写るはずです。画面を見るかぎり,そのようなものは写っていませんので,バクテリアを食べているのではないといえます。

採取日:2009/08/09

採取場所:広瀬川B  Google Map

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