展示室 > 動画一覧 > Video208

水田:細かく震えるべん毛虫

水田から採取後、湛水4日後撮影。

小型のべん毛虫。移動は少なく、身体を震わせるように動いている。


月井雄二先生(法政大)のコメント
これは緑藻の一種で、クラミドモナス(Chlamydomonas)の可能性が高いですが、ドナリエラ(Dunaliella)など他の緑藻の可能性も否定できません。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

まず、単細胞で細胞先端から等長の2本の鞭毛が出ています。葉緑体を持ち、細胞表層にはとくに目立った構造は見当たりません。

これでクラミドモナスかドナリエラのいずれかに絞られますが、そこから先が難しくなります。問題は細胞の後半部にある緑色をした球形のものが何か?にあります。これが葉緑体ならクラミドモナスでよいように思えますが、細胞の前半部も若干ですが緑色をしています。となると葉緑体は細胞全体に広がっている可能性があります。そうなると、後半部にある球形のものは、葉緑体そのものではなく、そこに蓄えられた貯蔵デンプンである可能性もあります。

なお、ドナリエラは細胞壁を持たないのが特徴ですが、この動画は解像度が低いので細胞壁の有無は判別できません。

採取日:2006/11/17

採取場所:鹿島台水田  Google Map

2021 © AL-Museum