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藍藻と戯れる珪藻

悠々と弧を描いて旅する藍藻。そこへ大小さまざまな珪藻が現れ、すり寄ったりぶつかったり、まるで遊んでいるようです。


月井雄二先生(法政大)のコメント
藍藻の属名は ユレモ Oscillatoria です。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

ユレモは種類が多いので種名を同定するのは難しいですが,このユレモは形が独特なのでもしかすると,Oscillatoria jovisかも知れません。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

ただし,jovisは,細胞の幅が3.4〜4.2μmとなっています。この範囲,ないし,それに近ければjovisでよいと思います。

一方の珪藻の方は小型で似た種類がたくさんあるので属名を判定するのも困難です。

ナビキュラ Navicula の一種かも知れませんが断定はできません。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

珪藻の場合は,細胞を薬品処理して殻の模様を走査型電子顕微鏡(あるいは高倍率の光学顕微鏡)で観察しないと種名はおろか,属名も判断できない場合があります。

(大型種で他にない特徴を持っていれば別ですが,)

採取日:2009/08/08

採取場所:広瀬川A  Google Map

藍藻の旅

粒子の周りを離れ、どこかへ静かに移動する藍藻


月井雄二先生(法政大)のコメント
これはたしかに藍藻の仲間で,属としてはユレモ属(Oscillatoria)の一種です。

ユレモにはたくさんの種が知られていて同定はかなり難しいです。

私が所持している分類の本(日本淡水藻図鑑,1977)にはたくさんの種が掲載されていますが,その中で動画に近いものを選ぶと以下のようになります。細胞間が強くくびれ,先端が丸い(細くならない)ので,以下の2種のいずれかが該当するように思います。

Oscillatoria iwanoffiana, 幅 5〜9μ, 青緑色, 細胞内に偽空砲がある

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

Oscillatoria jovis, 幅 3.4〜4.2μ, 細胞内は均質,

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

後は,上記のように,トリコーム(糸状体)の幅や細胞内の状態(均質か否か)がはっきりすれば,どちらかがわかるかも知れません。

ただし,この本に掲載されていない別の種がいないとも限らない(ないしろ1977年の本で 刊行からだいぶ時間がたっています)ので,もしかすると,上記の2つとも違う別な種で ある可能性もありえます。

採取日:2009/08/09

採取場所:広瀬川B  Google Map

珪藻や緑藻たちの静かな世界

画面では各種の珪藻や、緑藻たちが見られますが、どれも殆ど動きがない静かな世界です。


月井雄二先生(法政大)のコメント
珪藻は,ハリケイソウ,あるいは,ヌサガタケイソウ(ないし,オビケイソウ)のいずれかですが, タイトルにある「緑藻」は訂正した方が良いです。

ハリケイソウ(Synedra)

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

ヌサガタケイソウ(Tabellaria)

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

オビケイソウ(Fragilaria)

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画面の中央に2つある緑色の細長いものは,緑藻ではなく藍藻類のユレモ(Oscillatoria)です。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

ハリケイソウとユレモの間に,小さなイカダモが1個だけありますが, 他は右上にある小さな珪藻類(小さすぎて同定は困難)だけです。

一番,目立つのは左のハリケイソウ?とユレモです。

採取日:2009/10/18

採取場所:広瀬川A  Google Map

粒子脇の藻類の仲間たち

粒子から半分顔を出し、じっとしている大型緑藻。先端部で細かい顆粒が動いています。一方細長いミドロの仲間が粒子に向け直進し、また後退する動きを見せています。他に粒子にくっ付いて動かないミドリムシやじっとしている沢山の珪藻もいます。


月井雄二先生(法政大)のコメント
黒い粒子に半分以上隠れているのは,平地の池や田圃で良くみられる ミカヅキモ(Closterium acerosum)です。

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右下から粒子に近付いてくるのはユレモ(Oscillatoria)です。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

糸状体(トリコーム)の幅がやや狭く,細胞の縦の長さが短い,細胞間の隔壁に顆粒が ないように見えますので,Oscillatoria simplicissima の可能性があります。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

ただし,Oscillatoria simplicissimaだと断定するためには, 糸状体の幅(μm),細胞の縦幅(μm)を測定し,顆粒の有無を確かめなければなりません。

採取日:2009/10/18

採取場所:広瀬川A  Google Map

緑藻と戯れる珪藻たち

画 面中央を真直ぐ進む緑藻。長い細胞は葉緑体を含む短い細胞がつながって出来ており、ヒビミドロの仲間でしょうか?まわりには、珪藻が絡みつくように群れて います。ある時は緑藻をエレベーターのように利用し、ある時はその表面を滑るように動いていきます。細胞と細胞が接し合って動きをスムースにしているので しょうか?


月井雄二先生(法政大)のコメント
タイトルには緑藻とありますが,これは緑藻ではありません。

緑藻ではなく藍藻(ないし藍色細菌)に属するユレモ(Oscillatoria)です。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

外形からすると,O. princeps や O. limosa などの大型種ではないといえます。

中型種で,細胞の縦幅がかなり狭いことなどからすると,以下の3種か,ないし, その近縁種のはずです。

O. irrigua

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O. simplicissima

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

O. agardhii

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

一方の珪藻については,小型種なのと,私自身が珪藻にはあまり詳しくないので, 属&種はわかりません。

採取日:2009/10/18

採取場所:広瀬川A  Google Map