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水田:何かの群体?

水田から採取後、寒天上で数日放置。

小さな粒が同心球状に集まったものを見つけた。何かの群体だろうか?


月井雄二先生(法政大)のコメント
これはおそらく原生生物ではないと思います。サイズからすると小さな細胞が集合体を作るミクロキスティス(Microcystis)の一種のように見えます。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

ただし、緑色をしているかどうかも判然としませんので、ミクロキスティスが属する藍藻類(シアノバクテリア)でない可能性もあります。他のバクテリアの一種かも知れません。

採取日:2006/10/16

採取場所:鹿島台水田  Google Map

水田:緑の突起?

水田から採取後、湛水2日後撮影。

緑の突起状の何かを見つけた。拡大してみても良く分からない。


月井雄二先生(法政大)のコメント
これを判定するのは難しいですが、考えられる可能性を書いてみます。

まず、内部が緑色なので緑藻類の可能性が高いといえます。そして外形は円筒形で片側がやや膨らんでいます。これはサヤミドロ(Oedogonium)によく見られる特徴です。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

しかし、細胞壁(と思われる部分)は変色し、表面がくずれかかっています。このことから細胞が死んでからかなり時間が経過していると推測できます。内部にはほぼ一定の大きさのものが密集していますが、皆、鮮やかな緑色をしていますので、これらは生きた細胞のはずです。サヤミドロの細胞が分裂して多数の遊走子(zoospore)に変化した可能性も否定はできませんが、通常、サヤミドロの遊走子は大きく、1個または数個の場合が多いようです。また、遊走子になった後も、細胞壁が崩れるまで生きた状態で内部にとどまっているというのは通常はありえません。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

もっとも可能性が高いのは、死んだサヤミドロの細胞内にミクロキスティス(Microcystis)

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

などの小型の藍藻(シアノバクテリア)が侵入して、内部で分裂して数を増やし、サヤミドリロの細胞内を埋め尽くしてしまったのではないか、ということです。

右隣の細胞はすでに原型をとどめないほどに崩れていますので、その点からもサヤミドロ自身が作った遊走子というよりも、死んだ後に侵入したミクロキスティスである可能性が高いと思います。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

採取日:2006/11/17

採取場所:鹿島台水田  Google Map