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粒子凝集体と3匹の繊毛虫

砂粒・有機物・微生物が集まった凝集体には食べ物が沢山あるらしく、3匹の繊毛虫が繰り返し出入する。ほぼ同じ大きさで、一匹は茶色で小太りな細長、一匹は黒褐色でスリム、一匹はやや小さい卵型で凝集体から殆ど外に出て来ない。互いに衝突や、干渉し合うこともなく、餌さがしに余念がない。


月井雄二先生(法政大)のコメント
最初から最後まで写っているのは,棘毛がよく発達していること,細胞質が赤味を帯びていることからウロスティラの仲間でホロスティカ(Holosticha polystylata)だと思われます。

http://protist.i.hosei.ac.jp/PDB/Im.....

他の2細胞は瞬間的にしか写っていませんので何であるかを判定できません。最初の方は旋毛類(Spirotrichea)の仲間で,最後にちょこっとだけ姿を見せるのは,細胞質の様子が旋毛類とはまったく異なります。これと似たものとしては,フロントニア(Frontonia)かロクソケファルス(Loxocephalus),デキシオトリカ(Dexiotricha)などがあります。どれに近いかは細胞口がどこにどのような形であるかなどがわからないと判断できません。

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採取日:2009/05/27

採取場所:広瀬川A  Google Map

粒子凝集体に群れる原生動物たち

大小さまざまな鞭毛虫や繊毛虫が餌のいっぱい詰まった粒子凝集体に群がっている。大きさは500ミクロン以上から5ミクロン程度まで。思い思いに忙しく餌をあさっているようだ。中でも目立つのは400ミクロン程度の黒褐色で表面一面が短い繊毛に覆われた繊毛虫。上から見れば卵型、横から見るとやや細長で前後は更に細い。


月井雄二先生(法政大)のコメント
この動画の主役はフロントニアの一種,Frontonia acuminata です。ただし,この種は,他のフロントニアの細胞口が腹側の中心線に沿ってあるのに対してこの F. acuminataだけは中心線からややずれた位置に口があります。その点ではDisematostomaに似ているのですが,他の諸々の特徴からFrontonia属とみなすことができます(前端部がDisematostomaはやや尖っているのに対して,本種は他のフロントニア同様,丸みを帯びています)。

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他に登場する2種は,ホロスティカ(Holosticha polystylata)とレマネラ(Remanella)です。

採取日:2009/05/27

採取場所:広瀬川A  Google Map

身動きできないプレウロネマ?

長い藻類と粒子間で身動きできない様子のプレウロネマ、体の横の透明な膜だけが盛んに揺れている。約100ミクロンで後部に長い数本の毛が伸びている。周りを大小様々な繊毛虫が動きまわり、プレウロネマに衝突することもある。


月井雄二先生(法政大)のコメント
長い繊毛が横に並んだカーテン状の構造(velum)が見えますので,たしかにプレウロネマ(Pleuronema)かも知れません。プレウロネマだとすれば大型の Pleuronema marinumでしょう。

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ただし,同じvelumを持つもので,Pleuronema marinumと同じサイズの繊毛虫がいます。ヒスチオバランチウム(Histiobalantium natans)という種で,この種は細胞から伸びる繊毛が長短2種類あることで,Pleuronemaと区別されています。

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この動画では,長短2種類の繊毛があるか否かがはっきりしませんので,どちらとも断定はできません。

また,レマネラやホロスティカがまわりを泳いでいますね。小さな繊毛虫は今のところ何という種かわかりません。

採取日:2009/05/27

採取場所:広瀬川A  Google Map